マカオ金融資産取引所MCEXがスモールビジネス向け融資の新マーケットスタンダード「MAP」導入

 香港に本社を置き、中国のスモールビジネスと世界の投資家をつなぐプラットフォームを運営するマイクロコネクト(滴灌通/Micro Connect)は昨年(2023年)8月にマカオ金融資産取引所(滴灌通澳交所/MCEX)を開設した。

 MCEXは世界初のレベニューシェア商品「DRO(日次収益義務)」取引所として注目されており、デジタル化方式を活用して世界の投資家と中国のスモールビジネスをつなぐことを目的とした金融資産取引サービスを提供している。

 MCEXは1月16日にマカオで会見を開き、零細・中小事業者向け融資の新たなマーケットスタンダードとして「MCEX MAP(マーケット・アセプテッド・プロトコル)」を導入すると発表。これをもって第二フェーズがスタートするとした。

 同社では、MAPはマーケット情報を集約・分析することで、市場参加者の指針となる汎用的かつ利便性の高いツールの提供が目的とし、投資家にとってはMCEX上場のすべてのDROの見込みキャッシュフォローとそれに対応するリスク評価、また零細・中小事業者にとっては投資家からの資金調達を実現するための最適な収益分配比率と契約期間を見定める、といったシーンを挙げた。

 会見に登壇したマイクロコネクト創業者・会長の李小加(チャールズ・リー)氏は、MAPを活用した融資コストの削減によりスモールビジネスの発展に貢献したいと抱負を語ったほか、多くのブランドビジネス、アソシエーション、ビジネス誘致機関などへ融資の観点でMAPに対する意見を求めたいと述べた。

 このほか、会見では昨年12月までに1万店以上の小型店に対する約40億人民元(日本円換算:約823億円)の融資に成功したことなどが明らかにされた。

MCEXによる「MAP」導入発表会見の様子=2024年1月16日(写真:MCEX)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun