マカオのカジノ付きIR運営、MCEが香港上場廃止を計画=コスト削減理由

マカオでカジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設シティ・オブ・ドリームズなどを運営するメルコ・クラウン・エンターテイメント(以下、MCE)が香港証券取引所メインボードへの上場廃止を計画していることが明らかになった。上場維持コストの削減が理由という。

マカオの政府系放送局TDMが1月2日夜のラジオニュースで報じた。MCEが1月2日に香港証券取引所で発表した内容によると、コスト及び効果を考慮し、香港証券取引所メインボードの上場を廃止する計画であるという。ただし、米ナスダック市場のADR(米国預託証券)による上場は維持する考え。上場廃止を計画した理由については、香港上場以来、追加資金を調達する適当な機会がなく、株式取引量も非常に限られていたこと、上場を維持するための追加コスト及び管理負担が発生していたことなどを挙げた。

香港証券取引所メインボードの上場廃止提案については、MCLの臨時取締役会及び香港証券取引所上場委員会による承認を待つ必要があるという。上場廃止後、株主は引き続き株式を保有、あるいはADR形式で権益を保持できるとのこと。MCLでは、上場廃止による1株あたり資産価値や配当の希薄化、業務に対する不利な影響はなく、コスト削減効果が見込めるだろうとしている。

マカオのカジノ営業ライセンスを持つ(サブライセンス方式含む)6社は、いずれも香港証券取引所メインボードに上場している。このうち、上場廃止計画を明らかにしたのはMCLが初めて。

メルコ・クラウン・エンターテイメント社が運営するカジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設、シティ・オブ・ドリームズ=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

メルコ・クラウン・エンターテイメント社が運営するカジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設、シティ・オブ・ドリームズ=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ観光のハイライトとしてすっかり定着した世界遺産めぐり。マカオ半島中央の旧市街地に点在する3…
  2.  マカオ半島新口岸地区にあるニューオリエントランドマークホテル(新東方置地酒店)のボールルームで7…
  3.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜6月累計の歳…
  4.  マカオ政府教育・青年発展局(DSEDJ)は7月12日、マカオ特別行政区政府と中国人民解放軍駐マカ…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進む中、歩行者の禁止場所や赤信号での道路横断行為が…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun