FIFAが香港サポーターの中国国歌ブーイング事件を問題視

先月(6月)、サッカーW杯ロシア大会アジア2次予選(C組)香港対ブータン戦(11日)及びモルディブ戦(16日)が香港の旺角大球場(モンコックスタジアム)で開催された。試合はいずれも香港が勝利したが、試合前の中国国歌「義勇軍行進曲」演奏時、香港サポーターで埋まった会場から大ブーイングが巻き起こったことについて、FIFA(国際サッカー連盟)が問題視していることがわかった。

マカオの政府系放送局TDMが7月10日夜のラジオニュースで報じた内容によると、FIFAが香港サッカー協会に対して今回の中国国歌ブーイング事件に関心を払うよう求めるレターを送付したとされる件について、香港サッカー協会は先週金曜日にこれを受け取ったことを認めたという。

また、香港サッカー協会はレターの内容について、観衆はいかなる場合でもフェアプレーの原則を尊重すべきであり、対戦相手のみならず味方のサッカー協会、代表チームについても同様であること、試合を主催するサッカー協会が観衆の行動に責任を持つこととした上、無観客試合や資格停止といった制裁措置の可能性にも言及があったとのこと。

香港サッカー協会は英国統治下にあった1914年に発足し、東アジアでは最も長い歴史を持つ協会として知られる。1954年のAFC(アジアサッカー連盟)創設メンバーで、同年FIFAにも加盟した。

なお、今回の2次予選ではそれぞれ別にサッカー協会が存在する中国と香港が同じC組に入り、9月3日(中国ホーム)と11月17日(香港ホーム)に対戦が予定されている。なお、組み合わせ決定後、中国サッカー協会が作成した香港戦の告知ポスターに、香港代表チームに所属する帰化選手に対する偏見と受け取られる表現があったことが物議を醸した。現在まで、香港が2試合を終え2勝(勝点6、得失点差+9)で首位、中国は1試合を終え1勝(勝点3、得失点差+9)で2位。

サッカーW杯ロシア大会2次予選(C組)香港対モルディブ戦の会場(資料)=6月16日、香港・旺角大球場(写真:HKFA=香港サッカー協会)

サッカーW杯ロシア大会2次予選(C組)香港対モルディブ戦の会場(資料)=6月16日、香港・旺角大球場(写真:HKFA=香港サッカー協会)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ半島新口岸地区にあるカジノIR(統合型リゾート)サンズマカオ(澳門金沙)がきょう(5月18…
  2.  マカオ司法警察局は5月16日、マカオで商業ビルのレンタル会議室を宝飾品店に偽装し、マカオ人の男性…
  3.  香港金融管理局は5月17日、香港におけるデジタル人民元の実証実験範囲を拡大し、香港の携帯電話番号…
  4.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  5.  マカオ政府統計調査局は5月17日、今年第1四半期(2024年1〜3月)の民間建築及び 不動産取引…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun