台風13号による甚大な被害から復旧途上…マカオ当局が観光客に渡航の再検討を要請=観光都市に大打撃

台風13号(国際名:ハト)が8月23日午前から午後にかけてマカオへ襲来し、人的、物的に甚大な被害をもたらした。

マカオ政府旅遊局(MGTO)は8月25日午後に発出したプレスリリースの中で、被災から3日目を迎えた現在もホテルや観光名所を含む市内の広い範囲で停電と断水が続き、一部の道路が封鎖されているなど、都市機能が回復できておらず、マカオ全体で復旧作業に取り組んでいる状況を鑑み、直近でマカオ渡航を計画中の旅客に対して渡航を再検討するよう求めた。

MGTOは同日、旅行会社とホテル運営会社の関係者らを集めた緊急会議を相次いで開催。旅行会社に対し、復旧作業を優先するため、8月25日から30日までの間、団体旅客の受け入れ見合わせを要請。ホテル運営にも団体旅客受け入れ見合わせに関する説明を行い、支持を得られたとのこと。また、MGTO、旅行会社、ホテル運営会社によるタスクチームを編成し、今後の対応を協議するという。

マカオは年間およそ3000万人の観光客が域外から訪れるアジア有数の観光都市として知られる。カジノを含む観光関連産業がマカオ経済の屋台骨となっていることから、旅客動向の変化による影響が懸念される。

マカオ政府旅遊局が8月25日午後5時30分までにまとめた情報によれば、3〜5つ星ホテル64軒の運営状況は下記の通り。
・電気・水道とも通常:50軒
・水道のみ通常で停電状態:1軒
・電気のみ通常で断水状態:7軒
・停電及び断水状態:1軒
・不明(連絡つかずまたは未回答):5軒
同局では、マカオのホテルに宿泊を予定している旅客に対し、事前にホテル側へ連絡し、最新状況を把握するよう呼びかけている。

なお、上記以外のペンサオンと呼ばれる簡易宿泊施設(ゲストハウス)については、大半が浸水被害の大きかったエリアに位置しており、施設と連絡が取れない、または断水状態が続いているところがほとんどとのこと。

市民、マカオ当局、中国人民解放軍駐マカオ部隊が協力してマカオ半島の観光名所、十月初五街周辺でがれきの撤去作業を行う様子=2017年8月25日(写真:GCS)

市民、マカオ当局、中国人民解放軍駐マカオ部隊が協力してマカオ半島の観光名所、十月初五街周辺でがれきの撤去作業を行う様子=2017年8月25日(写真:GCS)


マカオ政府旅遊局(MGTO)がホテル運営会社関係者を招集して緊急会議を開催=2017年8月25日(写真:MGTO)

マカオ政府旅遊局(MGTO)がホテル運営会社関係者を招集して緊急会議を開催=2017年8月25日(写真:MGTO)

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