マカオで今年3人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はタイ渡航歴ある男性

マカオ政府衛生局(SSM)は4月21日夜、今年(2018年)に入って以降で3人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。

SSMによれば、患者はタイパ島の地堡街に居住するマカオ人男性(33)。4月2日から12日にかけてタイへ旅行に出かけ、旅行中の10日に発熱、頭痛、筋肉痛の症状が現れ、現地の医療機関を受診(この時点では皮膚の発疹はなかった)。マカオに戻った後、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院及び公立クリニックでデング熱検査のため採血を行い、20日にSSM公衆衛生研究所のIgM検査結果が明らかとなり、デング熱に感染していることが確認された。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断。患者の住居及び勤務先周辺で蚊の駆除を実施した。

マカオでは昨年(2017年)域内デング熱感染が7例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認された。なお、今年1月と3月に確認された1、2例目の患者はいずれもマレーシアへの渡航歴があった。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に再度呼びかけた。マカオではこれから本格的な雨季に入り、デング熱やジカ熱を媒介する蚊が繁殖しやすい環境となるため、域内においても注意が必要となる。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3200万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

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