マカオ、2025年9月のカジノ売上は6.0%増の約3364億円…1〜9月累計7.1%増の約3.3兆円

 マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は10月1日、今年(2025年)9月の月次カジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)統計を公表。

 今年9月のGGRは前年同月から6.0%増の182.89億パタカ(日本円換算:約3364億円)で、前月比では17.5%減。コロナ前の2019年同月からの回復率は75.4%。

 前月比のマイナスは例年通りの季節要因(夏季休暇)。今年の特殊要因として、台風18号(国際名:ラガサ)の接近に伴い、9月23日午後5時から25日午前2時まで33時間にわたって例外的な全面休業措置が講じられたことが挙げられる。

 9月の営業日は30日で、前月と比較して1日少ない。1営業日あたりの平均GGRは前月を1.05億パタカ(約19.3億円)下回る6.10億パタカ(約112.2億円)だった。

 今年1〜9月累計のカジノ売上は前年同時期から7.1%増の1813.41億パタカ(約3兆3362億円)。2019年同時期からの回復率は82.3%。

 マカオは2023年1月初頭にウィズコロナへ転換し、アフターコロナがスタート。以降、2年連続でカジノ売上の回復が進んだ。昨年通期のGGRは前年比23.9%増の2267.82億パタカ(約4兆1831億円)で、財政予算上の年間GGR目標である2160億パタカ(約3兆9748億円)、月額にして180億パタカ(約3312億円)を達成。今年度財政予算における年間GGR目標は2400億パタカ(約4兆4164億円)、月平均200億パタカ(約3680億円)に引き上げられ、5月以降は3ヶ月連続でクリアした。なお、7月9日に年間カジノ目標値を5%下方修正し、2280億パタカ(約4兆1956億円)、月平均190億パタカ(約3496億円)とする補正予算案が成立。1〜9月累計のカジノ売上は新たな目標値を6.0%、また当初目標値を0.7%それぞれ上回っている。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

【資料1】2025年マカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:182.54億パタカ=約3367億円(5.6%減)
・2月:197.44億パタカ=約3642億円(6.8%増)
・3月:196.59億パタカ=約3626億円(0.8%増)
・4月:188.58億パタカ=約3478億円(1.7%増)
・5月:211.93億パタカ=約3909億円(5.0%増)
・6月:210.64億パタカ=約3885億円(19.0%増)
・7月:221.25億パタカ=約4081億円(19.0%増)
・8月:221.56億パタカ=約4087億円(12.2%増)
・9月:182.89億パタカ=約3364億円(6.0%増)
>1〜9月累計:1813.41億パタカ=約3兆3362億円(7.1%増)

【資料2】2013年〜2024年マカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億パタカ=約6兆6541億円(18.6%増)*ピーク時
・2014年:3515.21億パタカ=約6兆4839億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億パタカ=約4兆2579億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億パタカ=約4兆1172億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億パタカ=約4兆9017億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億パタカ=約5兆5861億円(14.0%増)
・2019年:2924.55億パタカ=約5兆3944億円(3.4%減)
・2020年:604.41億パタカ=約1兆1149億円(79.3%減)
・2021年:868.63億パタカ=約1兆6022億円(43.7%増)
・2022年:421.98億パタカ=約7784億円(51.4%減)
・2023年:1830.59億パタカ=約3兆3766億円(333.8%増)
・2024年:2267.82億パタカ=約4兆1831億円(23.9%増)

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