マカオ税関が運び屋向け密輸品供給拠点摘発…冷凍豚もつ肉約630キロ発見
- 2025/10/23 10:21
- 社会・政治
マカオ警察総局は組織的なクロスボーダー犯罪(越境犯罪)対策を主な目的として広東省及び香港の警察当局が連携して実施する合同作戦「落雷2025」の第2期を10月初旬から展開しており、マカオでは各保安部門が頻繁に取り締まりを強化して臨んでいる。
澳門海關(マカオ税関)は10月21日、同作戦の一環として、同日マカオ半島北区でパトロールを実施した際、同エリア内に所在するビル内おいて違法な越境運搬活動に従事するいわゆる運び屋向けに商品を供給する拠点とみられる場所を1ヶ所を発見し、即時に摘発を行ったと発表。
マカオ半島北部については、中国本土との主要な陸路の玄関口・關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)に近い位置にあることから、以前から両地の間を往来する運び屋相手のビジネスを行う店舗や倉庫などが存在すると指摘されており、当局が高頻度でパトロールを展開している。
税関によれば、摘発対象となった場所には現場責任者のマカオ人の女(30)が1人がおり、中から冷凍豚もつ肉約630キログラム、市価およそ6.3万パタカ(日本円換算:約119万円)相当を発見したとのこと。

税関の調べに対し、女は当該貨物の仕入れ元を証明する書類を提示できず、同局は女が運び屋を組織してマカオから中国本土へハンドキャリー方式で密輸出することにより法執行機関による規制逃れを図ったとして、対外貿易法違反で行政違法手続きに着手したほか、食材が室温下で放置され、保管状況(温度管理)が食品安全法の定める鮮度保持基準を満たしていないとして市政署に通報し、同署が食材を廃棄処分済みとした。加えて、営業許可証なしで事業場所の開設・運営がなされていたことも判明したことから、財政局がフォローアップを進めることになったとした。
アフターコロナでマカオと外地の往来が正常化した一昨年(2023年)の年初以来、マカオでは運び屋が絡む密輸事案がの摘発が頻発。昨年から直近にかけてマカオから中国本土への密輸出で摘発されたケースについては、鶏もみじを含む冷凍肉類や活ロブスターといった食材と中古スマホやパソコン用のCPUといった電子製品が目立っている。最近は冷凍肉類のうち鶏もみじや豚もつ肉の摘発例が相次ぎ、冷凍豚もつ肉に関する事案は13日ぶり。
税関は本件を受け、市民に対して報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう重ねて呼びかけを行い、今後も取り締まり戦略を随時調整しながら全力を挙げて運び屋行為の撲滅に取り組む考えを示した。























