マカオで今年第28・29例目の輸入性チクングニア熱感染確認…いずれも患者に広東省渡航歴
- 2025/10/23 7:28
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は10月22日夜、同日マカオ域内で新たに2例の輸入性チクングニア熱感染例を確認したと発表。
チクングニア熱はネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する感染症で、マカオでの感染確認例出現は2日ぶり。年初来の感染確認例は今回のケースを含めて37例となり、内訳は当地感染が8例、輸入性感染が29例。
輸入性第28例の患者はマカオ半島北部の筷子基エリアにあるマンション「宏開大廈(第二座)」に居住するマカオ人の男性(37)で、10月7日から18日にかけて広東省の広州市、仏山市、深圳市、珠海市、東莞市を訪問。19日から発熱、筋肉痛、皮膚の発疹、眼窩痛、頭痛、吐き気といった症状が現れ、21日に自宅近くにある私立の診療所を受診するも症状が持続したため、22日未明に私立総合病院の鏡湖醫院を受診し、同院で受検した血液検査の結果が同日中に明らかとなり、チクングニア熱感染確認に至ったもの。
輸入性第29例の患者はマカオ半島北部の台山エリアにあるマンション「平民新邨(C座)」に居住するマカオ人の男性(76)で、10月16日から19日にかけて広東省仏山市を訪問。21日から筋肉痛、発熱、全身の倦怠感といった症状が現れ、22日に自宅近くにある公立のクリニックを受診し、同クリニックで受検した血液検査の結果が同日中に明らかとなり、チクングニア熱感染確認に至ったもの。
同局では、上記の2人の患者について、外遊歴、症状の出現時期、検査結果から輸入性感染事案と判断。いずれも容体は安定しており、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)で入院治療を受ける手配を進めているほか、患者の主な活動場所周辺で蚊の発生源調査及び予防的な蚊の駆除作業を行う予定とした。
今年7月中旬以降、マカオに近い広東省仏山市の順徳区を中心に多数のチクングニア熱感染例が数多く出現していることを受け、同局が臨床症状、伝播方式、予防方法が似たデング熱と併せて予防と対策に関するよう呼びかけを続けているほか、市政署がマカオ域内における蚊の駆除及び発生源の除去といった対策を強化して臨んでいる。近日のマカオにおける輸入性感染確認例では、広東省に渡航歴のある患者が目立つ。年初来(10月20日夜まで)のマカオにおけるデング熱感染確認例は、当地感染が1例、輸入性が22例となっている。























