マカオで今年25例目の輸入性デング熱感染例確認…患者にフィリピン渡航歴
- 2025/10/27 7:16
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は10月26日夜、同日マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1例確認したと発表。
デング熱は蚊(ヒトスジシマカ)を媒介とする感染症で、マカオでの感染確認例出現は3日連続。年初来の感染確認例は今回のケースを含めて26例となり、内訳は当地感染が1例、輸入性感染が25例。
輸入性第25例の患者はタイパ島にあるマンション「雄昌花園(第二座)」居住のマカオで就労する外国籍の女性(30)で、10月8〜14日にかけてフィリピンに渡航・滞在していた。マカオへ戻った後の18日に不明熱と全身の筋肉痛、24日に四肢の皮膚に発疹の症状がそれぞれ現れ、25日に鏡湖醫院タイパ醫療中心救急外来を受診するとともに、血液検査を受検。その検査結果が26日に明らかとなり、デング熱Ⅲ型に感染していることが確認されたという。
同局では、患者の渡航・居住歴、発症時間、検査結果を総合し、輸入性の感染例と判断。目下、患者の容体は安定しているが、仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)で入院治療を受ける手配を済ませたとのこと。なお、患者の同住者に体調不良の者もおらず、同局が速やかに患者のマカオにおける主な活動場所周辺へ職員を派遣し、蚊の発生源の調査・除去と予防措置として蚊の駆除及び作業を実施予定とした。
一昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例で、すべて輸入性だったが、昨年は輸入性感染が2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)、10月(18例)、11月(12例)、12月(4例)の計39例、当地感染が10月(1例)、11月(8例)の計9例に上った。なお、昨年分に関して、10月以降に感染確認された輸入性事案の大半にマカオと相互往来が緊密な広東省中山市、仏山市、江門市滞在歴があった。今年の輸入性事案についても、広東省、中でも中山市滞在歴のある患者が目立ち、これに次いで東南アジア各地から戻ったケースという状況。
マカオの人口は約68万人、人口密度は世界的にみてもかなり高い約2万人/平方キロ。すでに雨季を迎え、蚊の発生しやすい状況となっており、またボーダーを跨ぐ移動が増える夏休みシーズンを迎えていることから、同局が市民に対して域内及び外遊時にデング熱及び最近周辺地区で流行が見受けられるチクングニア熱への予防対策を講じるよう繰り返し呼びかけるとともに、市政署と合同で蚊の発生源の調査・駆除を強化して臨んでいる。
年初来(10月26日夜まで)のマカオにおけるチクングニア熱感染確認例は、当地感染が8例、輸入性が33例に上っており、直近の感染確認例出現は10月24日(輸入性第33例)。























