マカオ、2022年1〜3月累計カジノ税収は4.8%減の約1375億円

 マカオ政府財政局が4月26日付で公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2022年)1〜3月累計の歳入は前年同時期から15.2%減の223億8559.8万パタカ(日本円換算:約3524億円)で、予算執行率は23.2%だった。

 経常的収入に限ると13.7%減の111億1968.5万パタカ(約1750億円)。このうち、いわゆるゲーミング(カジノ)税収は4.8%減の87億3193.1万パタカ(約1375億円)。年度予算執行率は17.5%で、歳入に占めるゲーミング税の割合は39.0%。通常(コロナ前まで)は歳入の約8割を占めたが、ゲーミング税収の大幅減に加え、資本収入に財政準備からの補填分が計上されたことにより割合が小さくなった。

 歳出は11.8%増の200億4982.3万パタカ(約3155億円)で、年度予算執行率は20.7%。新型コロナ経済支援対策を含む援助・補助等の項目113億1765.3万パタカ(約1781億円)を含む経常性費用が歳出の76.6%を占めた。

 財政収支は23億3577.5万パタカ(約368億円)の黒字、前年比では72.4%減。

 ゲーミング税はカジノ粗収益(Gross Gaming Revenue=GGR)がベースとなる。2020年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う入境制限を含む防疫措置の強化等によってインバウンド旅客数が激減し、GGRを直撃。昨年通期のGGRは対前年43.7%増の868.63億パタカ(約1兆3669億円)で、3年ぶりの対前年プラスとなるも、コロナ前2019年水準の3割程度にとどまる。今年1〜3月累計についても前年同期比24.8%減の177.74億パタカ(約2797億円)。マカオ政府の2022年度財政予算における当初カジノ売上見込みは前年から据え置きの1300億パタカ(約2兆0458億円)で、前年は未達だった。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

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