マカオで輸入性チクングニア熱感染確認相次ぐ…今年第30〜32例目、すべて患者に広東省渡航歴
- 2025/10/24 8:20
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は10月23日夜から24日未明にかけて、同月23日にマカオ域内で新たに3例の輸入性チクングニア熱感染例を確認したと発表。
チクングニア熱はネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する感染症で、マカオでの感染確認例出現は2日連続。年初来の感染確認例は今回のケースを含めて38例となり、内訳は当地感染が8例、輸入性感染が32例。
輸入性第30例の患者はマカオ半島北部の筷子基エリアにあるマンション「聯薪廣場(第一座)」に居住するマカオ人の男性(68)で、10月11日から21日にかけて広東省中山市を訪問。マカオへ戻った後の22日から左手と左脚の関節痛が順に現れ、23日には発熱と全身の関節痛が出現し、同日に自宅近くにある公立の診療所を受診し、この際に受検した血液検査の結果が同日中に明らかとなり、チクングニア熱感染確認に至った。
輸入性第31例の患者はマカオ半島南西部の下環エリアにあるマンション「豐順新邨(2座)」に居住するマカオ人の女性(56)で、10月17日から19日にかけて広東省仏山市を訪問。マカオへ戻った後の21日に筋肉痛、全身の倦怠感、発熱の症状が現れ、23日に私立総合病院の鏡湖醫院を受診し、この際に受検した血液検査の結果が同日中に明らかとなり、チクングニア熱感染確認に至った。
輸入性第32例の患者はマカオ半島中心部の南灣エリアにあるマンション「群發花園(第二座)」に居住するマカオ人の男性(37)で、10月16日と18日から20日にかけて広東省の珠海市及び中山市を訪問。マカオへ戻った後の22日に皮膚の発疹、23日には発熱と筋肉痛の症状が現れ、同日鏡湖醫院を受診し、この際に受検した血液検査の結果が同日中に明らかとなり、チクングニア熱感染確認に至った。
同局では、上記の3人の患者について、外遊歴、症状の出現時期、検査結果から輸入性感染事案と判断。いずれも容体は安定しており、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)で入院治療を受ける手配を進めているほか、患者の主な活動場所周辺で蚊の発生源調査及び予防的な蚊の駆除作業を行う予定とした。
今年7月中旬以降、マカオに近い広東省仏山市の順徳区を中心に多数のチクングニア熱感染例が数多く出現していることを受け、同局が臨床症状、伝播方式、予防方法が似たデング熱と併せて予防と対策に関するよう呼びかけを続けているほか、市政署がマカオ域内における蚊の駆除及び発生源の除去といった対策を強化して臨んでいる。近日、マカオにおけるチクングニア熱及びデング熱の輸入性感染確認例が増加しており、広東省に渡航歴のある患者が目立つ。年初来(10月20日夜まで)のマカオにおけるデング熱感染確認例は、当地感染が1例、輸入性が23例となっている。























