マカオ「ワルドカジノ」のクローズ手続き完了…衛星カジノ残り7軒に
- 2025/11/1 17:09
- カジノ・IR
マカオの衛星カジノ施設のひとつで、マカオ半島新口岸地区のワルドホテルに併設し、ギャラクシーエンターテインメントグループ傘下のギャラクシーカジノ社が運営してきた「ワルドカジノ(華都娛樂場/Waldo Casino)」が(2025年)10月31日午後11時59分をもって営業を終了した。
マカオ政府博彩監察協調局(DICJ、カジノ規制機関)は11月1日、ワルドカジノのクローズ作業が同日の朝までに滞りなく完了したと発表。

ワルドカジノでは、10月31日午後11時59分をもって正式に営業を終了した後、DICJによるゲーミングテーブルの稼働停止手続きのほか、関連部門と緊密に連携しての退去を含む関連事項の対応などが整然と進められたという。
また、政府労工事務局の職員がクローズ作業中の現場に入り、従業員への説明や事後フォローアップのためのホットラインに関する情報提供を行い、場内及び周辺では治安警察局及び司法警察局の警察官が秩序維持の任にあたり、クローズ手続き全体を円滑かつ秩序良く終えることができたとのこと。

衛星カジノとは、マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ事業者の所有ではない物件内(主にマカオ半島新口岸地区の中小規模のホテル内)にあり、フランチャイズのような契約形態で運営されるカジノ施設を指す。今年6月初旬、衛星カジノ全11軒(※)とスロット専門カジノ「モカクラブ」6店のうち3店が(2025)年末までにクローズすることが発表された。
2023年1月1日に施行された改正娯楽場幸運博彩経営法律制度(通称「新カジノ法」)の規定により、カジノ施設はコンセッション事業者の所有する物件内に設置することが必須となったが、従来の形態で衛星カジノを運営できる過渡期が3年間(2025年12月31日まで)設けられ、以降に継続する場合は管理会社方式を採用し、衛星カジノオーナーは管理会社としてコンセッション事業者から施設の清掃や警備等に関する管理費のみを受け取れるが、カジノ運営に一切関与できず、いかなる方式でのレベニューシェアやコミッションの受け取りもできないとされた。2022年にかけて法改正手続きが進む中、もともと約20軒あった衛星カジノのうち一部が相次ぎクローズした。
今回、ワルドカジノが過渡期の満了を待たずにクローズしたが、早じまいの先例として、SJMリゾーツ社の「グランドビューカジノ(君怡娛樂場/Casino Grandview)」が7月30日、メルコリゾーツ(マカオ)社の「グランドドラゴンカジノ(駿龍娛樂場/Grand Dragon Casino)」が9月22日、SJMリゾーツ社の「グランドエンペラーカジノ(英皇宮殿娛樂場/Grand Emperor Casino)」が10月30日をもってそれぞれクローズ済み。目下、マカオで営業を継続中の衛星カジノ施設の数は7軒となった。
なお、過渡期の満了を待たず早じまいのかたちとなった衛星カジノ施設について、各運営会社は当該施設に割り当てられていたゲーミング(カジノ)テーブルとマシンについて、それぞれ傘下の別施設に再配置して引き続き稼働を継続することを明らかにしている。
※この時点で営業中の11軒のうち2軒は直営方式に転換することでコンセッション事業者(SJMリゾーツ社)が継続意向を示している)
























